ねこのてぶろぐ

青森県在住。HP制作など自営業。2児の母。読者さまの良い暇つぶしになれれば本望。

腹壁破裂で生まれたムスコの、生まれたときから元気になるまで

こんにちは。
ねこのてぶろぐです。

私は長男・長女と2児の母親なのですが、そういえば長男が生まれたときにえらく心配な出来事があったので、それについて書いておこうと思います。

私と同じような状況で、もしかしたら、まさに今、お腹の中に命を宿しながらもとても不安な思いを抱いて検索してここにたどり着いたママ仲間がいるかもしれないね。大丈夫だよ。

 

 

定期健診で「腹壁破裂」と診断される


20週の時の定期健診。いつもと同じようにエコーをやってる先生。が、いつもよりも長い。長い。あれ?長すぎね?・・・と不安になっていると、

「ビックリしないでね。赤ちゃんね、お腹から腸が出ている状態で「腹壁破裂」という病気です。大学病院を紹介するからすぐに行ってください。」
というようなことを言われました。

大学病院→重病人が行くところ
腹壁破裂→初めて聞く単語だけどなんかやばそう
腸が出ている→え?生きてるの?

と、一瞬で涙がぶわーっと溢れてきたのを覚えています。悲しい、不安、驚き、いろいろな感情が混ざって、病院で会計を済ませても涙が止まらなかった。人前であんなに泣いたのはあの時が初めてだったなぁ。

次の日、大学病院へ。この時になると気持ちもだいぶ落ち着いて、受け入れる心の準備ができていました。
一通りの検査をしてもらい、

・大学病院でもこれが3例目の症例で大変珍しいということ。
・出産は帝王切開で、赤ちゃんはすぐに腹壁を形成するための手術になるということ。
・赤ちゃんの手術は小児外科が行うということ。
・出産するまではいつも通りの生活をして大丈夫だということ。

などの説明を受けました。

ま、生まれるまでは何にもできないんだな!大学の先生がいるんだから大丈夫っしょ!
と開き直ったのも結構早かったかも。(翌日には結構開き直ってた。物事をあまり深刻に考えられない性格が幸いした)

その後、赤ちゃんはお腹の中ですくすく育ち、検診の際にはほかの赤ちゃんが図らないでであろうお腹の外に出ている「腸壁の厚さ」を図るのが特別なくらいで、いたって普通の妊娠生活を送っていました。ぶくぶく肥えて怒られてました。

いよいよ予定日が近くなってきたときに、帝王切開術前の事前検査ということで、2日間くらい入院して検査をするということだったので、軽い気持ちで入院したその日の夕方。

なんか腰が痛いな。。。

(10分後)

なんか、また腰が痛いな。。。

(10分後)

さっきより痛いな、腰がぁぁぁぁ

というような腰の痛みが出てきたんですが、今考えるとコレ陣痛だったんですよね(笑)初産だったもので、陣痛というもので腰が痛くなるとは想像してなくってただの腰痛だと思って我慢してました。

病院の晩御飯を食べて、そのあとくらいから、どうにも処理できないほどの腰の痛み!
腰が痛いときはもう歩けないくらいに痛いんですね。
で、看護師さんに腰が痛い旨、さらに、大便がしたいような気がする、ちょっとだけおしっこを漏らしたかもしれない、ということを言ったら

「それは陣痛!おしっこは破水!そして大便だと思っているのは、赤ちゃん!!!!!!」

ということになって、急遽陣痛を抑える点滴(というのがあるんですね。これもびっくり。ものすごくよく効いて腰の痛みがなくなる。ただ、心臓がバクバクしました)をはじめて安静に。
翌日はただの検査だったはずが、緊急の帝王切開と赤ちゃんの手術を行うということで、いろいろと急な手配を病院側でしてくれたと思います。

翌日の午前11時頃に手術室に入って、全身麻酔で手術スタート。

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仮死からの蘇生!って後で見てビビりました

 

生まれた赤ちゃんは手術後NICUへ



初めて赤ちゃんを見に行ったのは手術の翌日だったと思います。赤ちゃんってこんなに小さいんだ、と思ったのと、いろいろな機械につながっていて、薬で眠っている状態だったし、抱っこすることもできませんでした。

ここで、手術をしてくれた小児外科の先生から

・とりあえず腸は全部お腹の中に入れた
・お腹の中に入れたけど、ちょっときついので筋肉は縫ってなく皮一枚で納めている状態
・腸がお腹の中に納まってイイ感じになってきた段階で、筋肉も縫い合わせる手術をもう一度する

という説明を受けました。
(腸が羊水の中でぷかぷか浮いている状態が長く続くことで腫れる(むくむ?)んだそう。その腫れが引いてくるとお腹の中にちゃんと納まりやすくなる、らしい。)

私の方は順調に1週間ほどで退院。
その後は毎日NICUにお見舞いに。でもお見舞いに行ってもやることもなく、ただ顔をみて、がんばれー、と保育器の外から応援するくらいしかできません。
その他にできることといえば、母乳を絞って冷凍保存することくらいでした。でも、母乳って赤ちゃんに吸ってもらわないとなかなか出なくて、私の場合すぐに枯渇しました(^^;

生まれた赤ちゃんの方はなかなかお腹の腫れがひかず、2回目の手術が出来なかった時に一度だけ「このまま手術が出来なくて死んじゃうんじゃないか?」と思って泣いてしまった時がありましたが、後にも先にも生まれた後に「死んでしまうかもしれない」という不安になったのはその時だけでした。

結局、予定よりも時期は遅れましたが2回目の手術をして、生まれてから2か月半くらいは入院しましたけど、時間はかかりましたけど、退院できました。

退院してからも、ミルクを上手に飲めないだの、飲んでもマーライオンみたいに吐くだの、すぐ熱出すだのなんだのってありましたけど、

今こんなです。

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本人の強い希望により一部加工w

生きてます。しかも、かなり元気です。

彼は今15歳。
なので、ここに書いた事は15年前の出来事です。
その当時はネットを調べてもあまり詳しい情報を探すことができなかったので、15年前の私が欲しかった情報を記録しておきました。

15年前の私が探していた情報は、「生まれたばかりの今は大変かもしれないけど、ちゃんと大きくなって丈夫に育つから大丈夫!」ということ。

実際に「腹壁破裂の子どもの親」を経験してみた結果、ちゃんと大きくなって、ご飯もバクバク食べて、友達と遊んで、私に怒られて、喧嘩もして、一緒に買い物に行ったり授業参観に行ったり、そのうち妹もできて、お兄ちゃんになったりできてますから、大丈夫。
しかも、15年前よりも医療は進んでいますし、症例も重ねてきているはずですから先生たちも手馴れているかもしれません^^

だから大丈夫です。

2回目の手術で、皮膚を縫合するのに邪魔だという理由でへそを取っちゃったんです。なので、息子のお腹はへそがなくツルンとしたお腹。形成手術でへそを作ることもできると言われてましたが、本人は特に気にすることもなくいるのでまだツルンとしたままです。今、人と違うところは、そのくらいかなー。


同じような症例でここにたどりついて読んでいるママ仲間。
大丈夫です!なんとかなります!がんばれ!応援してますよ!

 

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